Glen Velez & Loire Cotler in Tokyoのご報告

大変、遅くなりましたが、9月に緊急告知をさせて頂き、急遽、東京での開催となりましたフレームドラムの巨匠”Glen Velez”と、美しい歌声の”Loire Cotler”によるイベントのご報告をいたします。彼らの来日の1週間前に開催場所を変更し、イベント内容も大々的に変更したにもかかわらず、多くの方々のご協力を頂いたおかげで、セミナー、グループレッスン、個人レッスン、ワークショップ、コンサートとも全て大成功に終わりました。

この場をお借りいたしまして、ご協力頂きました皆々様に感謝いたします。

9月19日の夜に開催したGlenとLoireによるクラス「グループにおいて絆の形成のための音楽療法的アプローチ　〜家族、学校、病院、企業などの現場で」は、あっという間の2時間でした。LoireはNYで音楽療法士として、病院や学校などで、支援の必要な子ども達や大人、自閉症児、重度の統合失調症の患者さんなど、数多くの臨床に携わってきました。その体験と、Glenの編み出したメソッドを組み合わせて、2時間たっぷり皆さんに体験して頂きました。上の画像を観て頂ければ分かるように、音楽の力、リズムの力によって初対面の人でも溶け合い、絆が形成されていきました。楽しい2時間でした。

9月20日にはLoireのグループレッスンとGlenのグループレッスンがありました。グループレッスン中に、GlenとLoire、それぞれに個人レッスンが入っていたために、私は手配のために動き回っていましたが、動き回りながらもグループに入り、それぞれ楽しい時間を過ごしました。

Loireのグループは、唄うことの喜び、表現することの喜びを体感させて貰えましたし、Glenのグループは、フレームドラムの巨匠から直に学べる貴重な機会となりました。それぞれのグループレッスンを受けた人からは、「予定が既に入っているけれど、何とかして21日、22日も参加したくなった」という声が多く聴かれたことからも、彼らの満足度が分かります。嬉しいことに、Glenのグループレッスン終了間際、Glenがソロを披露してくれました。通常、客席から観ることしかできないGlenのソロを、間近で体感できたことは、何とも貴重で贅沢でした。フレームドラムの振動と彼の発するエネルギーをもろに全身で浴びた体験が、何よりも学びになりました。下の写真はGlenのグループレッスン後のものです。写真からでも、楽しさが伝わることでしょう。
下の写真はLoireのグループレッスン中のものです。即興的な歌の唄い方は、身体からの表現であることがよく分かりました。
9月22日は、個人レッスンをGlenとLoireがそれぞれ4枠行い、夕方からは場所を移動して「Circle Jam Session with JOY!」でした。ホーミー（倍音）で始まり、ホーミーで終わるサークルで、パルス、リズム、ムーブメント、歌がスタジオに充ち満ちて、サークルが一体となる、躍動感に満ちた1時間半でした。

9月23日のお昼過ぎから「パルスの感じ方とパルスキーピングを学ぶ」ためのワークショップを行いました。その後のリズム＆ヴォイス・コンサートで、スペシャルゲストとしてお越し頂いた中村明一氏がGlenの逸話を皆さんに紹介したなかで印象的な言葉がありました。

「Glenとは1980年代、ニューヨークでよく共演をしていました。彼のパルスは安定していて、曲の構成でテンポが変わってまた元のテンポに戻る時、最初のテンポと全く一緒なのです。彼はニューヨークでは、Musicians’ Musicianと呼ばれています。プロのミュージシャンにとっても憧れの存在であり、学ぶものが多い存在なのです。」

そのようなGlenから、パルスについて学べる機会は大変貴重でした。

最後のイベントであるコンサート「神話としてのリズム」は圧巻でした。中村明一氏の尺八も素晴らしく、本当に質の高い成熟した音楽を味わうことができました。アンコールが終わり、多くの方がスタンディングオベーションをしたことからも、多くの方にとって心に響いたことが分かりました。

下の写真は、「神話としてのリズム」終了後に撮影したものです。18日からこのチームで動いてきました。リトリートから急遽、東京でのイベントに変更したことによって慌ただしい展開になりましたが、それにもかかわらずGlen、Loire、通訳をしてくれたイハナ英理子さんは、私の立てた企画に理解を示し、素晴らしいパフォーマンスを提供してくれました。彼ら3人に感謝するとともに、クラス、グループレッスン、個人レッスン、サークル・ジャムセッション、リズム＆ヴォイス・ワークショップ・コンサートにご参加頂いた全ての皆さんに、あらためて感謝いたします。