初めての鈴木大拙館
- 2020/10/19
- 越後奥寂庵
福井からそのまま上越まで戻ってしまうのも勿体ないと思い、ずっと訪ねたかった鈴木大拙館にも立ち寄りました。
鈴木大拙館では「展示棟」は小さく、展示品も本当に少ないのです。敷地の多くを占めているのは「水鏡の庭」。その中に建てられているのが「思索空間棟」です。この空間によって鈴木大拙氏の世界を現そうとしたそうです。水鏡は私が大好きな光景ですし、越後奥寂庵ではなるべく物を置かない空間にしたいと思っていましたので、今回鈴木大拙館を訪れたことで、初心に返る気持ちになりました。
一つ残念なのは、学芸員が外出中だったことです。鈴木大拙氏のご著書「日本的霊性」の英語本を以前から探し、本をコピーした有料のPDFを手に入れることは出来ていたんですが、やはり本として欲しいので、学芸員に尋ねたかったのです。また訪れることにしましょう。
その後、親鸞聖人が通った親不知、居多ヶ浜の近くを走り、奥寂庵に向かいました。琵琶湖畔から上越までの道のりは、まさに親鸞聖人が流罪になり、越後の國まで歩んだ道のりと重なります。当時、どのような気持ちで越後の國に向かったことでしょう。来年、琵琶湖半から奥寂庵に戻る時には、当時の親鸞聖人に思いを馳せながら運転したいと思います。
鈴木大拙氏は、日本的霊性は鎌倉時代に道元禅師、親鸞聖人によって発現されたと、述べています。今回の帰路は日本的霊性の旅路とも言えます。このコース、気に入りました。恐るべし日本海側です。
次回の帰路では、真宗大谷派の総務総長を務められた暁烏敏のお寺、「明達寺」を訪ねたいと思います。