時を越えた浪漫
- 2016/5/7
- 越後奥寂庵
越後奥寂庵は中山間地域にあるため、当然のことながら平坦な場所が少なく、農地は点在せざるを得ません。平坦であれば農作業は効率よく展開できますし、雪が少ない地域であれば早くに農作業に入ることができますから、正直、温暖で平野部にある農地に対して羨ましい気持ちはあります。しかし、山に囲まれた農地は大変であっても、甘い岩清水、美味しい空気、そして山菜を含めた豊かな自然に囲まれているだけで満たされるものです。この場所でよかったと思える瞬間です。先日、地元の方に言われました。「この畑の脇を通っている赤道は、昔、上越と魚沼を結ぶ街道で人馬の往来も多く、戦国期は上杉家の重要な街道だった」と。 別の方にも以前、「江戸に向かう上杉謙信公は、ここを通ったんだよ」と言われたこともあります。歴史に疎い方ですが、時を越え、浪漫を感じます。上杉謙信公が通った古道は、上の写真の左端です。最初の写真の右側にある上り坂は、越後奥寂庵の裏手を通る今の林道になります。下の写真は、私の田んぼの畦に咲く水仙たちです。