まつだい資料館 家劇場オープニング記念公演
- 2012/11/24
- 越後奥寂庵
11月24日は、「場の研究所」の研究員をしている友人からお誘い頂き、隣町の十日町市松代地区にあります「まつだい資料館」での家劇場オープニング記念公演に行ってきました。
「まつだい資料館」の館長になられたのは、現代舞踏家である森繁哉先生。素晴らしい舞台でした。この資料館は、以前は十日町市が直接管理をしていましたが、最近、大地の芸術祭を主催していますNPO法人 越後妻有里山協働機構が指定管理になり、その記念として今回の公演となりました。このNPO法人の事務局長をされているのは関口正洋さんで、場の研究所とご縁の深い方です。ご縁が繋がりこのような場に参加できたことに感謝です。
「まつだい資料館」の館長に就任された森繁哉先生です。これから舞台芸術を定期的にこの「まつだい資料館」で催していくとのことでした。それも地元の方々も舞台に立って頂いたり、地域に根ざした活動を展開するそうです。今まで大地の芸術祭では、オブジェを通して空間を創ることに重きを置いてきた印象がありますが、この「まつだい資料館」で展開していく舞台芸術では、空間のみならず、時間軸を含めた芸術が展開されるのでしょう。要注目です。
森繁哉先生に伺ったところ、今回の公演の半分は即興劇とのことです。大まかな構成は決めておいて、あとはその場その場、お客さんと創り上げていくと仰っていました。そのような場の創り方は音楽とも共通しますが、瞬間瞬間に繰り広げられる即興劇を見ていると、見ている私たちもその瞬間に居ることができるのだな、と思いました。「この瞬間を感じる」、その良さが即興劇にはあるのです。そして「それは音楽も同じだな」と自分を振り返ることもできました。
この夏、「大地の芸術祭」には43万人もの人が訪れ、そのおかげで「まつだい資料館」にも多く人が訪れたそうです。今回の記念公演にも、地元の方々はもちろんのこと、被災地や都会から多く見に来られていました。さまざまな人たちが、畳の上で和気あいあいとしている雰囲気がなんとも居心地がよかったです。そのような場を長年かけて作り上げてきたNPO法人 越後妻有里山協働機構、なかでも事務局長の関口正洋さんのご尽力によるところは大きいと思いました。囲炉裏を囲んで地元の方々と談笑する関口正洋さん。地元の方々も心を許していることが画像から伝わってきます。