看板からの考察

自分が設定したゴールに向かって、意欲を持って突き進む良さはありますが、そのようなドーパミン的な価値観だけでは、現代社会は限界に来ているのではないでしょうか。そのような拡大型の価値観ではなく、心の平静や人との分かち合いを楽しむようなセロトニン的な価値観を取り戻す必要があると思うのです。

違う側面から言及するならば、清水博先生が仰るように、目的(結果)をまず定めて、そこに向かおうとする「果の論理」ではなく、理性を超え、個人を超えた内奥から湧き上がるものに従って生きる「因の論理」の時代に来ているように思います。

看板からの考察

そのためには、欲望を手放して内的な「琴線に触れる感覚」に耳を澄ますことが大事だと思うのです。それはエゴからすればリスキーなことです。なぜなら他者に理解されない、自分だけの道を歩むことになるかもしれないので。

ただ、逆説的ですが、そこに至るプロセスでは自分の欲求を十分に味わい、表現を通して手に入れる体験も大事です。そうでないと超自我で「欲すべきでない」と思うだけで、決して二元性を超えることはできませんから。精神的な成長は、弁証法的なものなのかもしれません。

かなり難しいことですが、少しずつでもこのようなことを意識して生きていきたいものです。この看板に感謝です。

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