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四季折々

虔十公園林で伝えようとしたこと

米糠を地元の農業公社で入手し、86kgもの干し大根を無事漬け終わりました。稲刈りをして精米した後に残る米糠を使ってこのような保存食を作るという、先人の知恵は素晴らしいと感心しながら、作業を進めました。

添加物を使わない自家製の沢庵は、とても美味しいのですが、いくら美味しいからと言って、86kgの沢庵を作る目的が当初からあったわけではありません。ただただ、大根の種一粒一粒の命を無駄にしたくなくて、袋に入っていた種を全部畑に蒔き、今度は収獲した大根を無駄にしたくなくて、沢庵にしようと思っただけです。

農業を生業としている訳ではないですから、このような愚かなことが出来ると言えますが、能率性、生産性、効率性ばかりを追い求めるのではなく、命を大切にする生き方が、自分の命にどのように作用するのかを体験してみたいという、好奇心からの実験でもあるのです。少なくとも土作りから樽漬けまでの一連の作業は、命に浸み入る豊かさと平穏さという恩恵をもたらしてくれました。宮沢賢治が「虔十公園林」で伝えたかったことが、少し分かった気がします。

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