リトリート
リトリートとは
リトリートとは、直訳すると「避難・退去・隠居・静修」などの意味があります。
リズムセラピー研究所が提供するリトリートは、日常生活から離れ、音楽やボディワークによって心身を深く寛がせると同時に自然との対話を通して感受性を高め、内面にある静寂さに出会い、自分本来のリズムを取り戻すことを目的とするリトリートです。
開催場所は、新潟県上越市にあります越後奥寂庵と庄屋の家となります。所長贄川が、長年日本人にとってこころの故郷となるような環境と古民家を探し求めてきて、ようやく見つけた環境がここにあります。
日本人のこころの故郷 "越後奥寂庵"について
「越後奥寂庵(Echigo Inner Silence Space)」は、豪雪にも耐える雪国独特の「せがい造り」で建てられた築100年の古民家を、後生に残るように一度解体して基礎から建て直した再生古民家です。現代では入手不可能な太い欅(けやき)が、柱や梁にふんだんに使われています。温かな木材によって頑強に組まれた越後の古民家は、あたかも日本の良き父と母の質を併せ持っているようです。
築100年の古民家というイメージから、衛生面で心配される方もいらっしゃるでしょう。越後奥寂庵は再生された古民家ですから、昔の良さを活かしつつも、現代の良さも取り入れています。3箇所にある水洗トイレはすべてウォシュレットですし、屋内の木材を保護のための塗料は厳しいドイツの規格に通った無公害塗料「オスモカラー」を使用しています。また、壁はクロス張りや新建材を一切使用せず、身体に優しい昔ながらの漆喰を用いています。ですから越後奥寂庵滞在中は、安心して快適に過ごすことができます。
過去に開催したリトリート
ミュージック・メディスン・リトリート
音楽療法士、社会福祉士、ドラムサークル・ファシリテーターとして世界で活躍するクリスティーン・スティーブンスをアメリカよりお迎えし、音楽による癒しの処方箋「ミュージック・メディスン」を携えてリトリートを提供します。特徴は「サイレンス」を深めるために、リズム、メロディー、ハーモニーを用いることです。ボディワーク、イメージ誘導、瞑想なども必要に応じて行い、自律神経系のリズムを整えながら、静寂さを深めていきます。2013年、2015年に開催しました。
ヒーリング・パルス・リトリート
グラミー賞4回受賞したグレン・ベレズは、フレームドラムの巨匠として、世界中の音楽家や音楽愛好家から伝説的存在として認められています。様々な文化の打楽器やフレームドラムを何年も研究し、独自の演奏スタイルによって新しいジャンルのドラム演奏を現代音楽シーンにもたらしています。イスラエル交響楽団、ニューヨークシティーバレエなど、国を越えた楽団と共演し、 ロワールと結成したTa Ka Di Mi Duoは世界の聴衆を魅了し続けています。ソニーをはじめとする数々の有名レコード会社からリリースしたCDは数百枚にのぼる。現在も世界中で精力的にコンサートツアーやワークショップを行っています。
ロワールは、ニューヨークタイムズでは「はじけるような艶やかな歌声」と評され、今、最も魅惑的で独創的なヴォーカリストの1人として、国際的な名声を得ています。独特でエキゾチックなフレーズと、人間業とは思えない速さのリズムを澄んだ音色で歌い上げるのが特徴です。世界の民族音楽とジャズを合わせたスタイルで国内外でコンサートを行っています。コンサート活動の傍ら、ジュリアード音楽院をはじめ、世界中の有名音楽大学でワークショップも行っています。音楽療法士としての資格もあるロワールは、自閉症や脳性麻痺など障がいを持つ子どもから大人を対象に、ニューヨーク市のクリニックや病院での臨床経験もあります。
このような素晴らしいお二人とともに越後の地で過ごす3日間のリトリートは、とても貴重な機会でした。2014年、2016年に開催しました。
生命力を甦らせるためのリトリート
東日本大震災が起きた翌日、長野県北部地震がありましたが、震源地の長野県栄村は、越後奥寂庵から直線距離にして12キロほどの場所だったため、越後奥寂庵も被災してしまいました。その補修工事が終わった直後、2011年8月に最初のリトリートを開催したのです。
東日本大震災後、建物だけではなく、多くの人の内面では何かが崩れ、そして何かが生まれようとしています。このような時に「越後奥寂庵で何かを生み出したい」という気持ちが強まり、リトリートを開催しました。ヨガを通して心身と対話をするとともに、私たちの身体のなかに眠る記憶を呼び覚まし、新しいものを生み出す「生命力」を体験する内容となりました。
外科医でありヨーガ・インストラクターでもある齊藤素子先生がヨーガの時間をリードし、再誕生のワークを贄川が担当しました。
宿泊施設「庄屋の家」
プログラム開催中の宿泊施設は、大島区にあります「庄屋の家」です。「庄屋の家」には送迎バスがありますので、電車でほくほく大島駅まで来て頂ければ、越後奥寂庵との行き来を含め、不自由なくプログラムに参加できます。
「庄屋の家」には、農業体験、炭焼き、アケビつる細工、草木染め、手打ち蕎麦、郷土料理造り、ブナ林でのハイキングや冬のスノーシュー体験、山菜採り、里山や棚田の写真撮影などを体験できる「ふるさと体験施設」が併設されていますので、地元に密着した催しも季節に応じてプログラムに含んでいきます。
昔から伝わる作業を通して、都会の喧噪やストレスによって閉じられていた五感をよみがえらせ、自らの創造性を開花させましょう。