越後奥寂庵について はじめに 越後奥寂庵からのご挨拶 越後奥寂庵(Inner Silence Hermitage)は、豪雪にも耐える雪国独特の「せがい造り」で建てられた築100年の古民家を、後生に残るように一度解体して基礎から建て直した再生古民家です。現代では入手不可能な太い欅(けやき)が、柱や梁にふんだんに使われています。温かな木材によって頑強に組まれた越後の古民家は、あたかも日本の良き父と母の質を併せ持っているようです。 築100年の古民家というイメージから、衛生面で心配される方もいらっしゃるでしょう。越後奥寂庵は再生された古民家ですから、昔の良さを活かしつつも、現代の良さも取り入れています。3箇所にある水洗トイレはすべてウォシュレットですし、屋内の木材を保護のための塗料は厳しいドイツの規格に通った無公害塗料を使用しています。壁はクロス張りや新建材を一切使用せず、身体に優しい昔ながらの漆喰を用いています。また、1階の床下には大量の炭を敷き詰めてありますので、エネルギー的にもいい空間に保たれています。ですから越後奥寂庵では、安心して快適に過ごすことができます。 この地に滞在していると、人里離れた聖地で感じられる清浄さとは異なる「土着的な大地の力強さ」と「包み込まれるような母性的な温かさ」に、身も心も圧倒されます。実際、この地は、雪解け水によってもたらされる豊饒の大地であり、そこに暮らす人々に、優しさ、温かさ、懐の深さという恵みを与えています。それは、この地に身を置いてみないとわかりません。数百年、もしくは数千年の歳月をかけて育まれた大地性に内奥が否応なく共振することを、越後奥寂庵で感じて頂ければと思っています。 この地には、「ゆったり、のんびり、芯から気持ちがいい」という意味の「じょんのび」という方言があります。都会の喧噪やストレスを忘れ、「じょんのび」して深くくつろぎ、自分のリズムを取り戻し、内奥に目覚め、自己を深めていきましょう。 どうぞ、心の故郷にいらしてください。 こころよりお待ちしています。