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静寂に至るためのドラミング

リズミック瞑想のためのヒント

(Silent Drum – Tips for rhythmic meditation)

~ ドラミングは、人類が知りうるなかで動的瞑想の最古の形だろう ~

クリスティーン・スティーブンス

「ひょっとして瞑想とドラミングには、共通しているものがあるのではないだろうか?」という疑問を、世界的に有名なサウンドヒーリングの専門家、ジル・パース(Jill Purce)が「音の目的は静寂である」と述べてから、私は自分自身に問いかけてきました。

最初に、瞑想とドラミングは、私たちを頭(思考)から連れだして、ハートに居ることを助けてくれます。瞑想では、呼吸に集中することに意識を向けますが、ドラミングでは、リズムが意識を引きつけるマントラ(真言)になります。というのは、考えている間は、私たちは太鼓を叩くことができないからです。このように瞑想とドラミングは、それぞれ異なる方法によってですが、心配やネガティブな思考パターンで満ちた思考を静めてくれるのです。

第二に、瞑想とドラミングは両方とも、「学ぶ」というよりは、むしろ「想起すること」に集中する練習になります。瞑想状態は、そこに至ることは簡単ではありませんが、全く自然で純粋なものです。ドラミングもそれと似ています。リズムのなかに没入すると、私たちが子宮のなかで聞いた心臓の鼓動の記憶が意識に浮上し、そのことによって身体の内側から、表現されることを熱望するリズムがあふれ出します。

第三に、瞑想とドラミングは、物質的ではないスピリチュアルな領域につながる道具でもあります。深い呼吸になり、くつろぎ、ハートと魂に再びつながることのできる精神状態に至る入口として、私たちは静寂とリズムを用います。静寂とリズムを行き交いながら、精神性への道を歩んでいくのです。

しかし、ひとつ違いがあります。

ドラミングは、あなたをより早くにそこに導くのです。ドラミングは、ADHDのような過活動なタイプの人々にとっては、より適しています。ティートン・ウェルネス・フェスティバルで行ったドラムサークル後に、ある参加者がシェアをしてくれました。

「ドラミングは瞬時に、私が瞑想体験に入ることを助けてくれたわ。」


ここに、静寂に至るためのドラミングのヒントをお伝えします。

・あなたが落ち着いて座ることのできる、聖なる空間を創ります。

・ドラミングの準備をします。
 まず、ハートの上に手を置き、深呼吸をします。
 瞑想への意図を整え、その意図のなかに息を吹き込みます。
 掌を開いて太鼓の上に置き、円を描きながら太鼓をこすり
 太鼓のなかにあなたの意図を浸透させます。

・今、あなたはドラミングの準備ができました。
 シンプルなパルスやリズム、あなたが気持ちよく感じることなら
 何でもいいですから、叩きましょう。
 考えないで、考えないで、考えないで・・・。
 それぞれが特定な意図を持つリズムパターンを収めた
 CDを使ってもいいです。
 特定のリズムは、すべての自己批判を解き放つことより重要ではありません。
 あなたの創造的なスピリットが自由になることを、自分自身に許してください。

・ビートのなかに没入するために少なくとも4分間は、ドラミングを続けます。
 なぜなら、リラクゼーションの重要な生物学上の兆候は、
 概して太鼓を叩き始めてから4分後に起きるからです。

・あなたの準備ができたとき、ドラミングが静寂のなかに消えていくように
 演奏をやめていきます。

・太鼓を置いて、自分の呼吸に意識を向けます。
 あなたの身体を波打たせる呼吸のリズムを、徐々に感じていきましょう。
 今の姿勢であなたが望むだけ、この瞑想状態のなかに留まります。

・徐々に意識をこの場に戻し、あなたのドラミングに対して敬意を払います。
 これで静寂のためのドラミングは終了します。

(文責:贄川治樹)

この論文は、クリスティーン・スティーブンス女史の承諾のもと、贄川が翻訳したものです。クリスティ-ン女史に感謝いたします。