インナーサイレンス・リトリートを終えて
3日間のインナーサイレンス・リトリートが終わりました。参加してくださった皆さんを見送り、今はひとり静かに、その余韻の中にいます。
今回のテーマは「内なる静けさ」でした。けれども、その静けさへ至る道筋をあらかじめ決めていたわけではありません。その場で起きていることに耳を澄ませながら、今、何が必要なのかを感じ取り、その流れに身を委ねるように時間を紡いでいきました。まるで川が地形に従いながら自然に流れていくように、3日間のプロセスもまた、自らの方向を見つけながら進んでいったように思います。
素子さんとの間にも、その流れがありました。どちらかが主導するのではなく、一方が差し出したものを、もう一方がそっと受け取り、さらに深めていく。事前に打ち合わせたわけではないのに、そのような呼吸が自然と生まれていました。
今回のリトリートは、参加者の皆さんだけでなく、私自身にとっても、自らの在り方を静かに見つめ直す時間となりました。ドラマーとして歩んだ年月があり、ボディワーカーとして学んだ時間があり、ボディサイコセラピストとして積み重ねてきた経験があります。しかし振り返ってみると、私が本当に求めてきたものは、何か特別なものになることでも、専門性をさらに複雑に磨き上げることでもなかったように思います。
むしろ逆でした。
余計なものを手放していくこと。自分の考えや意図を少し脇に置くこと。そして、ただ自分を空っぽにして目の前の人と共に在ること。それだけだったのかもしれません。
越後奥寂庵という場所に深く惹かれたのも、おそらく同じ理由なのでしょう。この場所には、何かを付け加えるのではなく、本来そこにあるものへと還っていく力があります。
静けさとは、特別な状態ではありません。何かを達成した先にあるものでもありません。余計なものが少しずつ落ちていったときに、自然と現れてくるものなのかもしれません。
リトリートを終えた今、改めて感じているのは、「普通であること」の尊さです。
特別になろうとしなくてもいい。何者かになろうとしなくてもいい。
ただ、今ここに在ること。
そのシンプルさを、これからも大切にしていきたいと思います。
最後に、この3日間をご一緒してくださった皆さま、愛情あふれるお料理で私たちを支えてくださった邦枝さん、そして「一緒にリトリートをしませんか?」と声を掛けてくださった素子さんに、心から感謝をお伝えしたいと思います。
こうして皆さんと共に過ごせた時間は、私にとっても大切な宝物となりました。
本当にありがとうございました。





