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リズムセラピー研究所

The Institute for Rhythmtherapy

提供する手法

シン・インテグレーション

概 略

シン・インテグレーションとは、アイダ・ロルフの構造統合メソッド、クラニオセイクラルワークなどをマーク・カフェル博士が一つのワークとして統合したボディワークです。

目的は、からだに直接働きかけることを通して、重力の場において柔軟でバランスのとれたからだに変わるための空間を、からだの内側に創り出すことです。それとともに、からだに記憶された過去が解放されやすくなり、気持ちやこころのパターンに気づくことが可能になりますので、自分との対話が容易にすることも目的となります。

マーク・カフェル博士はロルフィングの創始者であるアイダ・ロルフに直接トレーニングを受け、アドバンスト・ロルファーとしてアメリカで活躍していました。彼がなぜ、新しい名称で行うようになったか、気になる方は多いかもしれません。彼はもともと心理学者としてカウンセリングを行っていました。彼にとってはカウンセリングの延長線上にロルフィングがあったのです。しかも、カウンセリングにロルフィングを取り入れたことによって、クライアントさんの内的なプロセスが三倍以上促進したことが分かり、ロルフィングを多用していました。ある時、ロルフ研究所から講師として来て欲しいと依頼を受けたそうです。でも、その時に心理面は教えなくていいと言われたことで、それでは自分の役割ではないと感じたそうです。

このように「カウンセリングの延長線上にあるボディワーク」というのが、シン・インテグレーションの特徴となります。

具体的な技法

アイダ・ロルフの構造統合メソッドをおもに用います。これは、からだ全体にある長い間にわたって構造化された慢性的緊張をときほぐし、重力に対して無理のないバランスのとれた状態に戻す深部組織ボディワークです。施術者は指、手、肘を使い、安全にしかも効果的な順番で、全身の様々な深さにある筋膜に代表される結合組織(注)に圧力とエネルギーを加えていきます。その結果、慢性的緊張によって固くゲル化していた結合組織は流動性のゾル状態になります。からだ本来の機能性や柔軟性が取り戻され、からだの構造は新しく調和のとれたものに再統合されるのです。

私たちのからだにとって重力を味方につけることは思っている以上に大きなことなのです。例えば、建物の柱が傾いていたり、構造に歪みがあったとします。そうなると構造的にとても弱くなり、地震では倒壊しやすくなってしまいます。からだを動かない建物と単純には比較できませんが、長い期間、からだに歪みがあれば余計な力が加わり、慢性的な筋緊張や痛みになる可能性はあります。ですから、重力のなかでバランスを取ることはとても大切なのです。

この構造統合メソッドを補うために「ジョン・アプレジャーの頭蓋仙骨テクニック」を用います。これは深部組織ボディワークとは対照的なもので、微細な圧力と視覚化を使い間接的にブロックに働きかけるものです。からだには呼吸と拍動というリズムがありますが、それ以外に原始的なリズムがあるのです。それは脳脊髄液のリズムで、このリズムの不調和から様々な症状が生じることをアプレジャーは発見しました。このリズムを調和のとれたものにするために、頭蓋仙骨系に働きかけます。

(注)結合組織とは一般に聞きなれない言葉ですが、筋膜、腱、靭帯、軟骨などのことを指し、からだの構造を形作っているものです。特に筋膜は、からだのさまざまな層にあり、全身張り巡らされています。そして、からだのすべての組織をあるべきところにおさめ、からだの構造を保つ働きをしているのです。

こころへの影響

全身にある慢性的緊張をときほぐしていくなかで、こころにも影響が生じてくることも多いのです。なぜなら、慢性的な筋緊張は、怪我や生活習慣によるものもありますが、殆どの場合、精神的外傷から生じた感情的、心理的ブロックが原因となっているからです。からだが緩むことで過去の未解決な問題が浮上し抑圧された感情が表出したり、今までの条件付けされた価値判断が通用しなくなったりなど、自分の内側とつながり始めるのです。

施術者は、クライアントに起こる内的プロセスをサポートする必要性を感じたときは、ボディサイコセラピー(身体心理療法)のセッションを合間に入れることを提案させて頂く場合もあります。

どのような人に向いていますか?

老若男女を問わず、どなたにも向いています。私は3歳児から80代の方まで施術をしてきましたが、いずれも効果がありました。特に、自己成長や自己解放に興味がある人、からだに対する気づきを高めたい人、姿勢が気になっている人、からだのもつ可能性や創造性をより発揮させたいと望んでいる人(運動選手、武道家、舞踏家、音楽家、デザイナーなど)には、とてもいい機会となります。

また、心理療法を受けていて、なかなか進展しないと感じている方にもお勧めです。なぜなら、からだと無意識は関連していますので、無意識からの声を聴きやすくなるからです。

『シン・インテグレーション』は治療行為ではありませんが、からだの深部構造に直接影響を与えていくものなので、慢性的な腰痛や肩凝りなどからだの構造の歪みから生じている症状がある人や、疲れやすかったりからだが重いなど、現在の状態に満足していない人にも助けになります。子供を望んでいる人(出産時、骨盤が開きやすくなります)や出産後もう一度バランスを整えたい人にもお薦めです。

効 果

10セッション終了後、からだが軽く、すっと伸びてよりバランスがとれていると感じるでしょう。からだの動きにおいても、必要以上にエネルギーを使わず効率的にからだを使うことができ、より調和のとれた動きになります。

からだの構造が変わることで、内面により意識が向き、からだからのメッセージをよく聴けるようになります。「自分は何が欲しいのか、何を求めているのか、何を感じているのか?」という問いに対する答えをからだから受け取ることでしょう。他人の目や、「〜すべき」と思っていた今までの価値観や条件付けにとらわれなくなり、可能性に満ちた創造的な人生を自らの選択で歩んでいくことが容易になります。簡単にいえば、「自分自身により正直になる」ということです。

なお、10セッション終了後も、約8ケ月間、からだは変化しつづけます。また10セッション終了後6ケ月以上経った人は、さらに深い層に働きかけていくアドバンス・ワークを受けることができます。アドバンスでは決まった流れというものがありません。個人の欲求によってセッション数が変わります。

各セッションで意識を向けること

1〜2週間に1セッションのペースで計10セッション行います。この10セッションを通して、徐々にからだに構造化された古いパターンは崩れていき、もともと備わっている自然な調和のとれた状態を取り戻していきます。

第1セッション

呼吸を深め、胸郭を引き上げ自由にするためにおもに胸郭、骨盤に働きかけます。

第2セッション

しっかりと立つための土台を作るために、足、脚、背中に働きかけます。

第3セッション

骨盤帯と肩胛帯との間の側面に中心線を作ります。

第4セッション

骨盤帯への最初のセッション。脚内側に中心線を作るとともに、骨盤底に働きかけます。

第5セッション

骨盤帯の2回目のセッション。骨盤内面、腹部全体と腕に働きかけます。

第6セッション

骨盤帯の3回目のセッション。骨盤後面、足、脚、背中に働きかけます。

第7セッション

頭部と首の緊張をとき、頭部のバランスを取ります。

第8セッション

バランシング・セッション。下半身のバランスを取ります。

第9セッション

バランシング・セッション。上半身のバランスを取ります。

第10セッション

バランシング・セッション。全身の横方向のバランスを取ります。

マーク・カフェル博士略歴

1968年から1972年にはスタンフォード大学大学院で心理学、解剖学、生理学などを学ぶ。ゲシュタルト・セラピーのフリッツ・パールズ、ロルフィングのアイダ・ロルフのもとで心身の研究を行い、その後ロルファーになる。その他、アリカの創始者オスカー・イチャーソ、メタフィジシャンのブルー・ジョイ、クラニオセイクラルワークのジョン・アプレジャーなどに師事する。1977年から1980年にカリフォルニアのCENTER FOR THE HEALING ARTSにおいて命にかかわる重病に対するホリスティック・セラピーの医療調査を行い、その結果に対して1980年にインターナショナル大学より博士号を授与される。この時の論文は、カール・ロジャースにも影響を与える。今まで6千人以上の人に対してロルフィングを行う。アメリカ政府公認「ストラクチュアル・インテグレーション・アンド・オルタナティブ・ヘルス財団」の元エグゼクティブ・ディレクター。

動画によるご挨拶

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